歳を重ねても元気に歩き続けたい、そんなあなたにとって重要な筋肉があります。
それが「腸腰筋(ちょうようきん)」です。
今回は、この筋肉がなぜ大切なのか、そして簡単に鍛える方法についてお話しします。
腸腰筋ってどこにあるの?
腸腰筋は、腰や骨盤から太ももの付け根にかけてつながる筋肉です。
特に「大腰筋(だいようきん)」という部分は、背骨と脚を結ぶ唯一の筋肉で、歩くときや走るときに大活躍します。
この筋肉が弱ると歩く力が落ちたり、姿勢が悪くなったりします。
腸腰筋の3つの大切な役割
歩く力をサポート
腸腰筋は歩くときに「歩幅(足をどれだけ広げるか)」と「歩調(足を動かす速さ)」の両方を助けます。
歩幅が広がるとしっかり地面を踏みしめられるので、安定して歩けるようになります。
姿勢を支える
正しい姿勢で立ったり座ったりするためにも腸腰筋が必要です。
この筋肉が弱ると猫背や腰痛の原因になることも。
走る力をアップ
速く走るためには腸腰筋を活発に使うことが大事です。
腸腰筋が強いと、脚をスムーズに動かせるので、走るスピードが上がります。
なぜ腸腰筋が弱りやすいの?
腸腰筋は年齢とともに萎縮(小さくなること)しやすい筋肉です。
特に普段から座りっぱなしの生活が多いと使われなくなり、どんどん弱ってしまいます。
その結果、歩くスピードが遅くなり、健康にも悪影響を及ぼします。
腸腰筋を鍛えるメリット
歩く力を保てる
腸腰筋を鍛えることで、歩幅や歩調が安定し、スムーズに歩けるようになります。
健康寿命が延びる
歩く力が維持されると、生活の質が向上し、長生きにもつながります。
認知症予防に役立つ
歩幅が広い人ほど認知症のリスクが低いといわれています。
腸腰筋を鍛えて歩幅を広げることが大切です。
簡単にできる腸腰筋のトレーニング
家の中でできる簡単な方法を紹介します。
もも上げ運動
• 椅子に座った状態で片足を床から持ち上げ、ももを高く上げます。
• そのまま3秒キープしてゆっくり下ろします。
• 左右10回ずつ繰り返します。
段差を使った昇降運動
• ゆっくり上り下りします。
• 足の筋肉を意識して動かしましょう。
まとめ
腸腰筋は、歩く力や姿勢を支える重要な筋肉です。
この筋肉を鍛えることで、加齢による衰えを防ぎ、元気に過ごせる毎日を手に入れることができます。
少しずつでいいので、今日から腸腰筋を意識した運動を取り入れてみてくださいね!
【参考文献】
治郎丸卓三.歩行と走行に着目した腸腰筋の役割.理学療法ジャーナル 第55巻 第6号, 2021年6月15日発行.
コメント